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サニーエクセレント、不覚の自滅!
’72 日本グランプリ・レース
Ts−aレース  1972年5月3日
スタート直後の多重事故
 1300cc以下のTsーaーTと1300〜1600ccのTsーaーUとの混走で争われるこのレースは、両クラスともにニッサン、トヨタのファクトリー同士が真っ向から対決。それぞれワークス・ドライバーと新鋭マシンを繰り出して、ガップリ四つに組み合った。
 まずaーUは、どちらも今回がデビュー戦となるサニー1400エクセレントと、カローラレビン、これに一段と戦闘力が増したセリカが加わる。
 エクセレントのパワーユニットは、オリジナルの1428ccから1598ccにスケールアップしたL14型エンジン。ECGIを取り付けており最高出力は少なくとも160馬力以上を発生しているといわれる。完成を急いだため、まだ足まわりが固まっておらず、ウェイトも795kgと重いが、あやつるドライバーに高橋国光、北野元、長谷見昌弘のビッグ3を起用し鉄壁の陣容で迎え撃つ。
 いっぽうaーTクラスでも、宿敵のライバルとしてしのぎを削っている、チェリークーペとカローラクーペが渡り合う。サニー勢は東名サニーを蹴る高橋健二、田沼昭雄を筆頭に13台の大量エントリーがあった。
 予選は予想に反してエクセレントとレビンにかなりのタイム差がついてしまった。北野のエクセレントが4−3−4グリッドの最前列にすべり込むのがやっとであった。
  5つの黄燈がつぎつぎに消え、青シグナルに変わると、2列目左端から長谷見のエクセレントが好スタート、見崎レビンをかわし北野に並びかけようとした瞬間、長谷見の右後輪と見崎の左前輪が接触し1mほど持ち上がり、全開で加速してくる後続車の直前にまわりこんできたのだ。飛び散るFRPの破片、まい上がるホコリ、金属の噛み合う異様な音、スピンする車がまき散らすタイヤスモーク。10台近い車がてんでに勝手なほうに向き、コース上は修羅場と化した。それでもレースは続行、ニッサンは残った北野エクセレントに最後の望みを託すことになった。トップは舘信秀のセリカ−竹下セリカ−藤田セリカとトヨタ1−2−3に北野は迫れない。レース終盤には調子を取り戻した高橋晴邦のレビンにも抜かれ5位でチェッカーを受けるのが、レース巧者北野としても精一杯だった。
 a−Tクラスも、久木留博之と蟹江光正のカローラクーペがワークスチェリー勢に10秒以上の大差をつけ圧勝。歳森康師のチェリークーペが3位にすべり込むのがやっと。サニー勢も健闘したが高橋健二のクラス8位が最上位だった。
ツーリングカー(Ts−a)
予選結果 レース結果
 1  U 高橋晴邦 カローラ・レビン 1’33.53  1  U 舘 信秀 セリカ1600GT
.  U 舘 信秀 セリカ1600GT 1’34.27 .  U 竹下憲一 セリカ1600GT
.  U 見崎清志 カローラ・レビン 1’34.68 .  U 高橋晴邦 カローラ・レビン
.  U 北野 元 サニー・エクセレント 1’35.07 .  U 藤田直広 セリカ1600GT
 5  U 竹下憲一 セリカ1600GT 1’35.12  5  U 北野 元 サニーエクセレント
.  U 鑓田 実 カローラ・レビン 1’35.46 .  U 鑓田 実 カローラ・レビン
.  U 長谷見昌弘 サニー・エクセレント 1’35.59 .  T 久木留博之 カローラクーペ
.  U 藤田直広 セリカ1600GT 1’35.77 .  T 蟹江光正 カローラクーペ
.  U 高橋国光 サニー・エクセレント 1’36.02 .  T 歳森康師 チェリー
10  T 蟹江光正 カローラクーペ 1’38.51 10  T 星野一義 チェリー
.  T 久木留博之 カローラクーペ 1’38.51 .  T 森 泰章 パブリカSR
.  T 都平健二 チェリー 1’39.64 .  T 都平健二 チェリー
.  T 歳森康師 チェリー 1’39.66 .  T 鈴木恵一 パブリカ
.  T 星野一義 チェリー 1’39.92 .  T 高橋健二 サニークーペ1200
15  T 森 泰章 パブリカSR 1’39.95 15  T 秋山孝司 サニークーペ1200
.  T 大木推久夫 サニークーペ1200 1’40.14 .  T 新井鐘哲 パブリカ
.  U 鈴木要一 ブルーバードU 1’40.17 .  T 田沼昭雄 サニークーペ1200
.  T 太田和義 サニークーペ1200 1’40.23 .  T 佐藤文康 カローラクーペ
.  T 田沼昭雄 サニークーペ1200 1’40.51 .  T 鈴木八須男 サニークーペ1200
20  T 鈴木恵一 パブリカ 1’41.02 20  T 高橋 章 カローラクーペ
.  T 片桐昌夫 サニークーペ1200 1’41.30 .  T 大浜義登 サニークーペ1200
.  T 一ツ山 康 サニークーペ1200 1’41.49 .  T 見崎清志 カローラ・レビン
.  T 鈴木八須男 サニークーペ1200 1’41.83 .  U 鈴木昭一 カローラクーペ1400
.  U 鈴木昭一 カローラクーペ1400 1’41.97 .  T 阿部辰男 カローラクーペSL
25  T 新井鐘哲 パブリカ 1’42.34 25  U 鈴木要一 ブルーバードU
.  T 佐藤文康 カローラクーペ 1’42.34 .  T 森 幸吉 サニークーペ1200
.  T 秋山孝司 サニークーペ1200 1’42.43 .  T 一ツ山 康 サニークーペ1200
.  T 森 幸吉 サニークーペ1200 1’42.80 .  T 太田和義 サニークーペ1200
.  T 大浜義登 サニークーペ1200 1’42.87 .  T 片桐昌夫 サニークーペ1200
30  T 阿部辰男 カローラクーペSL 1’42.91 30  U 長谷見昌弘 サニー・エクセレント
.  T 高橋健二 サニークーペ1200 1’43.06 .  T 北条 茂 サニークーペ1200
.  T 田畑米道 サニークーペ1200 1’43.27 .  U 高橋国光 サニー・エクセレント
.  T 中山松雄 サニークーペ1200 1’43.59 .  T 大木推久夫 サニークーペ1200
.  T 高橋 章 カローラクーペ 1’43.65 .  T 中山松雄 サニークーペ1200
35  T 北条 茂 サニークーペ1200 1’43.77 35 . . .
1台で健闘する北野元サニーエクセレント L14改1600cc まだOHCのまま
 この日本グランプリが、あのスカイラインGTRがサバンナRX−3に敗れた時。片山義美・サバンナRX−3が1’31.92でポールポジション、高橋国光が1’32.22で予選2位。レース結果はRX−3を蹴る片山義美−武智俊憲一ー従野孝司の1−2−3。スカイラインGTRは高橋国光−北野 元−長谷見昌弘が4−5−6位でゴールし、完璧なまでにロータリー勢にうち負かされ、NISSAN最悪のレース日であった。
 オープニング・イベントの、2シーターで争われるグランドツーリングカーレースは出場車のほとんどが240Z(Z432は2台)で占められ、他車といえばクラス下のホンダS800が3台。このレース唯一ワークスエントリーの都平健二が1’31.54でポールポジション。決勝レースも都平が勝ち、柳田春人、篠原孝道の240Zが2位、3位に入った。

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